CCUS能力評価の手数料無料期間が延長!経審への影響をわかりやすく解説

建設業界で働く方や建設会社を経営されている方にとって、最近気になるニュースがあります。それが「CCUS(建設キャリアアップシステム)の能力評価に関する手数料無料期間の延長」です。

CCUSとは、建設現場で働く技能者(大工・左官・電気工事士などの職人さん)の資格や経験をカード一枚に記録し、業界全体でキャリアを見える化するシステムのことです。国が主導して導入を進めており、現在多くの建設会社が登録・活用を進めています。

そのCCUSには「能力評価制度」というしくみがあります。これは、技能者のレベルをレベル1〜4の4段階に分けて評価するものです。レベルが上がるほど「熟練した技能者」として認められ、賃金アップや処遇改善につながります。

この能力評価を受ける際には手数料として4,000円がかかるのですが、その手数料が無料になる期間が延長されることになりました。

そもそも、手数料無料期間が設けられた背景には、CCUSの普及を促進したいという国の方針があります。まだまだ登録者数や活用率が十分とは言えない状況の中、「手数料がかかるなら後回しにしよう」と感じる企業や技能者を少しでも減らし、早期の登録・評価取得を後押しするための措置です。

今回の延長により、これまで無料期間が終わってしまうことを懸念していた企業や技能者にとって、引き続きコストをかけずに能力評価を受けるチャンスが続くことになります。まだCCUSに登録していない方や、能力評価をまだ受けていない技能者がいる会社さんは、この機会を積極的に活用することをおすすめします。

ここで重要なキーワードが「経審」です。経審とは「経営事項審査(けいえいじこうしんさ)」の略で、公共工事(国や市区町村が発注する道路工事や橋の建設など)を受注したい建設会社が必ず受けなければならない審査のことです。

経審では、会社の規模・技術力・財務状況・社会性などを点数化し、その点数(総合評定値=P点)が高いほど大きな工事を受注できるようになります。つまり、経審の点数は建設会社の「信頼度の通知表」のようなものです。

この経審の点数を上げるために、CCUSの活用が非常に重要になってきています。

CCUSの能力評価は、経審の「Z点(技術力)」と「W点(社会性等)」の2つに影響します。

Z点:レベルの高い技能者が多いほど有利
経審のZ点では、在籍する技術職員の資格・経験に応じて点数が付与されます。CCUSの能力評価を受けてレベル3に認定された技能者は技能士1級相当として2点、レベル4に認定された技能者は登録基幹技能者相当として3点が加算されます。レベル3・4の技能者が社内に多いほど、Z点の向上が期待できます。

W点:継続的なレベルアップが鍵
W点では、技能者の「レベルが上がった割合」が評価されます。具体的には、審査基準日から過去3年以内にCCUSのレベルが1段階以上向上した技能者の割合に応じて、最大10点が加点されます。そのため、高レベルの技能者を確保するだけでなく、継続的に育成してレベルアップさせていく取り組みがW点対策として重要です。

今回の能力評価手数料無料期間の延長により、費用負担を抑えながら能力評価の取得を進めやすくなりました。Z点・W点の両面から経審対策を強化したい建設会社にとって、まさに活用すべきタイミングといえます。

では、実際に何をすればよいのでしょうか。大きな流れを簡単にご説明します。

まずはCCUSへの登録が必要です。技能者本人がCCUSに登録し、キャリアアップカードを取得します。次に、現場での就業履歴をカードに蓄積していきます。現場に設置されたカードリーダーにタッチするだけで、自動的に就業履歴が記録されます。

一定の就業履歴と資格・技能レベルが積み上がったら、各職種の建設業団体が実施する能力評価を受けます。審査に通ると、レベル1〜4のいずれかに認定されます。

会社側は、在籍する技能者のレベル3・レベル4取得者の数を把握し、経審申請時にその情報を正確に申告することが大切です。

CCUS能力評価の手数料無料期間の延長は、建設会社にとって大きなチャンスです。費用負担を抑えながら技能者のレベルアップを進め、経審の点数向上につなげることができます。

公共工事の受注拡大を目指している建設会社の方は、ぜひこの機会にCCUSの登録状況や能力評価の取得状況を見直してみてください。手続きの方法や経審への反映の仕方など、わからないことがあれば、行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

当事務所では、CCUS登録のサポートから経審申請まで、建設業に関する手続きを幅広くお手伝いしています。お気軽にご相談ください。