GビズIDプライムの取得方法を解説する記事のアイキャッチ。スマートフォンとパソコンのイメージ

GビズIDプライムはマイナンバーカードで最短即日取得—秋の補助金公募までに済ませたい準備

補助金の申請を考えて公募要領を開いたとき、必ずと言っていいほど目にするのが「申請にはGビズIDプライムアカウントが必要です」という一文です。「またIDか」「時間がかかりそうだ」と、この一文で気持ちが折れてしまった経験のある方もいるのではないでしょうか。

実は、GビズIDは一度取ってしまえば、補助金だけでなく社会保険や労働保険の手続きなど幅広い行政サービスで使い回せる便利な仕組みです。しかも現在は、マイナンバーカードを使えば最短即日で取得できるようになっています。秋には大型補助金の公募も控えているこの時期に、GビズIDの基本と取得方法を整理しておきます。

GビズIDとは

GビズIDは、1つのID・パスワードで複数の行政サービスにログインできる、事業者向けの共通認証システムです。デジタル庁が運営しており、法人でも個人事業主でも取得できます。取得や利用に費用はかかりません。

GビズIDでログインできるサービスは年々増えており、補助金の電子申請システム(jGrants)をはじめ、社会保険の手続き、雇用関係助成金の申請、保安関係の届出など、多くの行政手続きがこのIDで行えます。国の補助金の多くは電子申請が原則となっているため、補助金活用を考える会社にとっては事実上の必須インフラといえます。

取得すべきアカウントの種類

GビズIDには、プライム、メンバー、エントリーの3種類があります。このうち補助金の申請に必要なのは、最上位の「GビズIDプライム」です。

プライムは、法人の代表者または個人事業主本人が取得するアカウントで、本人確認を経て発行されるため、行政手続きにおいて正式な申請権限を持ちます。メンバーは、プライムを持つ組織の従業員用アカウントで、プライム取得後に発行できます。エントリーは簡易な登録だけで作れますが、使えるサービスが限られており、主要な補助金の申請には使えません。「とりあえずエントリーを作ったが、いざ申請しようとしたらプライムが必要だった」というのは、実によくあるつまずきです。取得するならプライムにしておきましょう。

取得方法①:マイナンバーカードがあれば最短即日

以前のGビズIDプライムは、印鑑証明書を取り寄せ、申請書を印刷して郵送し、審査に1〜2週間待つという手間のかかる手続きでした。しかし現在は、オンライン申請が整備され、条件が揃えば最短即日でアカウントが発行されます。

オンライン申請に必要なのは、署名用電子証明書が有効なマイナンバーカードと、ICチップを読み取れるスマートフォン、そして専用のGビズIDアプリです。パソコンやスマートフォンから申請画面に進み、基本情報を入力したうえで、スマートフォンでマイナンバーカードを読み取り、暗証番号を入力すれば手続きは完了します。個人事業主はもちろん、法人の場合も代表者のマイナンバーカードでオンライン申請が可能です。

取得方法②:書類申請の場合は1週間程度みておく

マイナンバーカードを持っていない場合や、電子証明書の有効期限が切れている場合は、従来どおりの書類申請になります。申請書を作成し、印鑑証明書(法人は法人の印鑑証明書、個人事業主は個人の印鑑登録証明書)を添えて郵送する方法で、審査からアカウント発行までおおむね1~2週間程度かかります。

書類に不備があれば差し戻され、さらに日数がかかります。印鑑証明書の有効期限や、申請書の記載内容と印鑑証明書の表記の一致など、細かい点での差し戻しが少なくありませんので、提出前の見直しを丁寧に行ってください。補助金の締切直前は申請が混み合って発行が遅れることもありますので、書類申請の場合は余裕を持ったスケジュールが欠かせません。※申請方法や所要日数の最新情報は、GビズIDの公式サイトをご確認ください。

取得後によくあるつまずきと対処法

取得後のトラブルとして多いのが、パスワードやアプリ認証まわりの問題です。GビズIDのログインには、IDとパスワードに加えて、スマートフォンのアプリまたはメールによる二要素認証が使われます。スマートフォンを機種変更する際にアプリの引き継ぎ設定をしないと、ログインできなくなることがありますので、機種変更の前には必ず設定を確認してください。

また、法人で代表者が交代した場合には、アカウントの承継手続きが必要になります。前の代表者のアカウントを共有し続けるのは適切ではありませんし、放置していると更新手続きなどの場面で困ることになります。補助金の申請作業を従業員や支援者に手伝ってもらう場合も、プライムのID・パスワードを渡すのではなく、メンバーアカウントを発行して権限を分けるのが本来の使い方です。

秋の補助金シーズンに向けて、いま取っておく理由

この夏から秋にかけては、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募(8月31日受付開始)をはじめ、各種補助金の公募が続きます。補助金は締切間際になるほど、事業計画書の作成や見積書の手配に追われることになります。そんなタイミングで「GビズIDがないと申請できない」と気づくのは、避けたい事態です。

GビズIDプライムは一度取得すれば、パスワードの管理さえしていれば継続して使えます。補助金を申請するかどうかまだ決めていない会社でも、取っておいて損のないIDです。社会保険手続きの電子化など、補助金以外の場面でも活躍します。行政手続きの電子化は今後も進む一方ですから、早く取るほど活用できる場面は増えていきます。取得だけなら費用はかからず、マイナンバーカードがあれば30分もかからずに申請が終わりますので、時間のあるこの時期に済ませておくことを勧めます。

まとめ:補助金活用の第一歩は、IDの準備から

GビズIDプライムは、国の補助金申請に欠かせない共通認証で、マイナンバーカードがあれば最短即日、書類申請でも1週間程度で取得できます。補助金の検討を始めるなら、事業計画より先に、まずこのIDの有無を確認するのが実務的な順番です。

当事務所では、補助金申請のサポートの一環として、GビズIDの取得手順のご案内から電子申請の進め方まで支援しています。「パソコンの手続きはどうも苦手で」という方も、お気軽にご相談ください。